君の隣で~☆星空☆続編~【完】

「流奈ちゃん、安静にしているのよ……」


「はい、ありがとうございました」



悲しげな顔して親方の奥さんはあたしと愛を家まで送ってくれた。



親方の奥さんの車が見えなくなった時、



愛と繋いでた手に力を入れ家に入った。





ガチャガチャ………




どの位してから守が帰って来たのだろう……



愛はもう布団の中で寝息を立てて、あたしはソファーに座り込んでいた。




「流奈っ!!!」




その瞬間…
部屋の電気が付き、あたしは目を細めた。




守があたしに近付き「電気くらい付けろ……」そう言いながらあたしを抱きしめた。






「頑張ったな、辛かったな………」




そうあたしの顔を覗き込んだ



もう涙も出なかった



あたしの傍から消えた



翼と赤ちゃん………。



2っの命――――。




「守、おかえり」



気が付くとあたしは笑ってそう守に言っていた





夢であって欲しい




この辛い現実が…………





“長い夢を見て居たんだよ”




そう誰かに言って欲しかった






「もう……寝ろよ……」




その守の言葉を聞き
あたしは布団に入った…





真っ暗な部屋の中で
目を閉じると数時間前の
診察台の上に乗ってる自分が浮かんだ




あの時まで確かにいた命がもういなくなってしまった事に………





静かに枕を濡らした……。