「でもね・・・手術は、東京じゃないとダメなの・・・」 「不安になるのも無理ないわ。 手術なんて初めてなんだから・・・」 「でもな、真綾。 お前は、まだまだこの先長い。 それなのに今治療を受けないでどうする?」 お父さんは少し体をのりだして、問いただした。 「今なら、直る可能性が高い。 もし、手術をしないで失明なんかしたら、 これから先にある幸せを見ることが出来なくなるぞ」 この言葉を聞いたとき、悠貴との約束を思い出した。