あの夏の日と、私と、キミと。




直る可能性が高くても、東京は遠い・・・。



今すぐに決断できる事じゃない。



「少し・・・考えさせて下さい」



「わかりました」



それだけ言って、悠貴と一緒に診察室を出た。



部屋を出て病室まで戻る途中、悠貴とは何も話さなかった。



廊下はひんやりしていて、いつもより寒く感じた。