「ん。」
そう言って唯人君はごちそうさま。

今日は…水曜日。
そのまま戻る日か。

「んじゃ、ナグサメ先輩。竹友センパイ。さらばです!」
「おう。」
「じゃね、紗緒ちゃん。」

唯人君を追いかける。

「ん、新島じゃん。」
「唯人君、…はぁ。」
素直にため息が漏れてしまう。

「人の顔見てため息ついてんじゃねーよ。」
「ご、ごめん。…メロンパン、惜しかったから…。」
「うん、ドンマイ。」
サラリと言われる。

「ひど…。」
「まぁ、…あとちょっとだし。頑張ればー?」
すっごい余裕そうに言う。

「絶対奪われないって思ってるしょ。」
「うん。」
「ひど!」
「まぁまぁ、頑張りなさい。」

くしゃくしゃと私の髪をなでて、スタスタと行ってしまう。



…やっぱ、どきどきするのさ。

きゅんてなるのさ。



やっぱ好きなんだよなぁって思うのさ。