「な、なんでですか！？」
「…なんで紗緒ちゃんそんなに興奮してるの。」

「いやぁー、それがさ。３年付き合ってた彼女をフッて別れたらしいんだけど、彼女がまだ諦めてなくて大量のラブレターを書いて靴箱に入れてたんだよー。それ開いてみたら全部『大好き。まだ愛してる。付き合って』がビーッチリ書かれてたんだと。」

ナグサメ先輩に聞いても答えてくれないので。

代わりに竹友センパイが答えてくれました。


「こわっ！彼女こわっ！」
ゾッとする。

「いきすぎた愛程怖いもんはねぇよな。」
竹友センパイはそう言って自分でウンウンとうなずく。


「…そういや、なんで彼女さんフっちゃったんですか？」


「んー？」
ナグサメ先輩がもうあきれた様子で答える。


「他に好きな人ができたからかな。」



少し顔を歪めて笑ったナグサメ先輩。


へー…、誰なんだろ。