「…私は、どうしたらいいのかな。」

どうやって、前に進めばいい?
どうやって、彼を愛せばいい?


「紗緒。正しい愛のカタチなんてないんだよ。」


杏は優しい顔で、私にそう言った。


「桜木さんの愛のカタチがあれば、あたしの愛のカタチだってある。見守ることが、伝えることが、それぞれ信じた愛のカタチなら、邪魔することだって一種の愛のカタチなんじゃない?どうせウジウジすんだったら一回前に進んでみれば?」


そんな良い事を言ったのに



「どうせ新しい愛のカタチなんて見つかってないくせに!!」



「!!!…ッ、満面の笑みでそんな事、言わないでよ!!!」


一言多いんだから!!!




そんなこんなで、結局追いかけっこに発展した。





杏、ありがと。