「きゃー!白石くん、あたしに何か用事?」



俺が昨日のことを知っているとは知らずに赤間が嬉しそうに笑う。



きっと、まりあが俺に言うとは思ってないんだろう。



実際、俺が問い詰めるまで黙ってたし。




「白石くん今日 もかっこい…」


「昨日、まりあに何した」


「!」




クラスの奴らがこっちに注目していて静まっていた分、俺の声が余計に響いた。



顔を少し青ざめた赤間は、クラスの視線を気にしている。




「燈弥!どういうことだよ?」



圭吾が慌てたように俺の隣に来た。


圭吾は俺とまりあのことになると、相手が誰だろうと容赦しねぇから。


俺より怖いしな。


それは学年全員が知ってること。



だから、圭吾まで俺の隣にきたことで、赤間の顔がさらに青ざめた。