「わ、私っ……怖く、て…ひく……」



怖くて、何も言い返せなかった自分が悔しい。



「でも…別れたく、ない…っ…ふぇ…」



大好きな人の隣にずっといたい。




燈弥、こんな弱い私でも、隣にいることを許してくれる…?




私、好き過ぎてもうどうしようもないの。



燈弥に振られたら、私……。





「まりあ、俺の告白忘れたの?」


「!」



「俺、仕方なく告白したわけじゃねぇよ」





分かってる…。

分かってるよ……でも…。





「お前は一番近くでずっと俺を見てきたんだろ。だったら俺だけを信じてりゃいいんだよ」




燈弥のその言葉と私を見つめる真っ直ぐな目に、自然と涙が出た。




「燈、弥ぁ……」


「勝手に不安になってんじゃねぇよ」


「だってぇ…っ…」


「俺のことだけ見てろよ。俺にはお前しかあり得ねぇんだから」




頬に添えられた手で涙を拭われ、重なり合う視線。



ゆっくりと近づく距離。


目を閉じたのと同時に触れた唇は、とても温かかった。




私、燈弥の隣にいてもいいんだ…。



燈弥だけを、信じていればいい。



燈弥がくれる全てのものが、私の入り混じった心を解してくれる。



全ての不安を取り除いてくれる。




私はもう迷わない。

不安になったりしない。



燈弥の全てを、信じてるから。