「そんな怒んなってー。君のお姫様が来てるよー」 そう言って圭吾が指差した方に目をやると、教室の扉から小さく顔を覗かせたまりあの姿があった。 「あ!ごめん!殴んないで!マジで痛いから!!」 まりあを俺のお姫様呼ばわりすると、俺のゲンコツが飛んでくるのを思い出したのか、 圭吾は慌てて頭を抑えた。 まぁ、今までなら絶対殴ってたな。