燈弥が指差した方を見ると、花音ちゃんと朔弥くんがプールで泳いでいた。
泳いで…いたんだけれど…。
「あのバカ親……!!くっつきすぎだろ…」
燈弥が呆れたようにため息交じりに呟いた。
あー、うん。
燈弥がそういうのも無理ないよね。
花音ちゃんが浮き輪を使って泳いでるんだけど、朔弥くんがね……。
今にもキスしちゃいそうなくらい距離が近いんです!!
でも、燈弥には悪いんだけど…。
私、ちょっといいなぁ…なんて思ってる。
だってあの2人、どう見ても今時のカップルにしか見えないし。
私もあんな風に、燈弥と……なんて。
「まりあ、ちょっと呼んでくるからここで待ってろ。男について行ったりすんじゃねぇぞ?」
「つ、ついていかないよ!待ってるもん」
私が燈弥以外の人について行くわけないでしょ。



