それから約2時間後、ホテルに着いた。
まりあは結局眠ったままだった。
「燈弥ー、荷物持って行くから、まりあちゃん起こしてきてね」
「はいよ」
ずっと寝てたもんな。
昨日寝なかったのかってくらい。
「まりあー、起きろー」
ペチペチとまりあの頬を軽く叩くと、まりあがうっすらと目を開けた。
「着いたぞ」
「燈……?……へぇえええ!?!?」
まりあは今の自分の状態を把握したのか、顔を真っ赤にして俺から勢い良く離れた。
…なんつー声出してんだよ。
「わ、私…もしかしてっ……」
「寝てたぞ。俺の胸で」
若干無理矢理だけどな。



