「まりあちゃんは何がいいかな」 まりあ? 「まりあはチョコが入ってれば何でもいいんじゃねぇの」 こいつチョコ好きだからな。 「そうか。さすが、まりあちゃんに詳しいじゃねぇか」 「別にそんなんじゃねぇよ」 ガキん時から一緒にいれば分かるだろ、そのくらい。 親が車から降りて行ったあと、はぁ…と息をついた。 相変わらず、まりあはぐっすりと俺の胸の中で寝ている。 顔にかかった髪を手でどけて耳にかけてやると 「ん…」 と、小さく反応した。