My Sweet DRAGON

「あっ、えと、」



「今日は出血大サービス。10分以上、立ち読みオッケーでーす。雑誌だけは売るほどあるんで、じゃんじゃんばりばりどうぞー」



「いや、その!ってか、彼氏じゃ!」



「え?違うの?」



「いやいや、彼氏!一応、彼氏だけ、ど…」



「じゃあ待ってなきゃ!ね?」



「っぅぅぅぅ~……」



途中、雑誌だけじゃねーぞ!ふざけんな、ユウトー!なんてドスの効いた声が聞こえた気がしたが、そんなことよりなにより、イケメンのトンデモ発言に、アタシの意識の半分、いや、3分の2は持っていかれた。



彼氏…彼氏…いや、確かに龍樹は彼氏だけど、改めて人に言われるって…。



「っぅぅぅぅ~……」



「はーい、1名様、延長でーす。なーんちゃって♪」



こうして、笑顔のイケメンから逃げるように雑誌コーナーへと猛ダッシュ。目についた少し大きめな雑誌を手に取り、真っ赤な顔を隠すようにそこに顔を埋めたアタシは、それから約30分。店員の、何故か生暖かい視線をびしびしと浴びながら龍樹の帰りを待つこととなってしまった。



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