「俺は残った仕事の片付け。職員室だと、『まだ終わってないんですか?』って、教頭がうるさくてさー」




ははっと、苦笑してから
先生は頭をかいた。



「ひよこは?なんで朝から?…もしかして、俺に会いにきてくれたとか?」



先生はにっといたずら少年みたいに
笑いながら言った。



「違うし!ばか!」

「……だよなー。そんなのありえねぇか…」


急にしゅんとした表情になった
彼にちくっと胸が痛む。



そんなこと言わないでよ…
そんな顔しないでよ…





"彼女"いるくせに…


期待させるようなこと
しないでよ…