俺はため息をついてまた空を見上げた。


……はずなんだけど、なぜか俺の視界は真っ暗。


俺の視界を塞ぐように落ちてきたのは…………紙飛行機だ。


そのまま紙飛行機は俺の額に当たって地面に落ちた。


俺は額をさすりながら、キョロキョロと辺りを見まわす。

いったいどこから落ちてきたんだ!?


俺はバッと上を見上げる。


すると病院の屋上のフェンスの上に腰掛ける女の子が、ぶらぶらと足を上下に揺らしていた。


………は!?!?


なんで!?


俺は紙飛行機に視線を落とした。



そしてもう一度空を見上げた。



そこにはもう女の子の姿はなかった。



夢だったの……かな?


俺は目をこすりながら、紙飛行機をとった。


あれ?

この紙飛行機……。


俺は丁寧に紙飛行機を元にもどしていく。