太陽がキラキラと輝く昼下がり。


俺は大学近くのカフェで、本日何十人目かになる女を待っていた。


俺は少し甘くみていた…。


肩くらいの茶髪に、鮮やかなピンクの唇。


こんな女はこの世の中に沢山いる。


今日は散々だ。


彼女には『なんで、私以外の女と会うのよ!』ってヒステリーをおこされるわ、別に興味のない女と山ほど会わなくちゃいけないわ。



こんなことなら、今日もソラのところに行けばよかった。



俺がため息をついたと同時に、茶髪の女が入ってきた。


「鮎川くぅん!!」


猫なで声で、俺の名前を呼んだ女を見て、俺は苦々しい表情で愛想笑いをした。


確かに肩くらいの茶髪だ。


だが、唇の色は鮮やかな赤じゃないか。


それに、少し太っている。


ソラとは似ても似つかない。