明日は多分ソラには会えないな。


明日はソラの正体を暴くために、片っ端からいろんな人に会わなくちゃいけない。


……憂鬱だな。


そんなとき、俺の携帯が鳴った。


表示された名前をみると【岡元紗南】と表示されている。


俺は少し顔を歪めて電話にでた。


「もしもし?」


するといかにも不機嫌そうな声がかえってきた。


「ーーもしもし。まだ、家の手伝い終わらないの?私、今日の講義終わったんだけど?ーー」


それがどうしたんだよ?


俺が返答しかねると、電話越しに大きなため息が聞こえた。


それにつづいて、飽きれたような声がかえってくる。


「ーー今日、買い物に行く約束だったじゃないーー」


あ、やべ!

忘れてた!

俺は腕時計を見た。


とっくに、約束の時間はすぎていた。

俺は立ち上がり、屋上から階段に続くドアを開けながら言う。


「ごめん!!すぐ行くから待っててよ!」


「ーー速く来てーー」


そう言って向こうから電話を終わらした。


くそーーー!


絶対に怒られる!


俺は苦い顔をしながら、階段を駆け下りた。