「由宇ー」


名前を呼ばれた




声の主はもちろん



「彩!!」


この前、勝手に勘違いをしてしまって、失いそうになった、唯一の心友




彩はニコニコ笑顔で、あたしに近づいてくる


彩は、後半は部活のほうにいくから一緒に回れない



なんの用事だろう?




なんて、考えてたら、彩があたしの目の前まで来ていた




「由宇、ちょっと、お願いがあるんだけど…」



彩からのお願いなんて、珍しい




「何?」


不思議に思って聞いてみる



「実は…」