「はぁー、蒼空(そら)君のとこ行ってこよー」




あたしは、ため息をついて立ち上がる




「ちょっと待てよ」


紘はあたしのことを呼び止めて、後ろから抱き締めてくる




「悪かったって…



あの頃は、俺も子供だったんだよ…」




ふふふ、幸せだなぁー



「怒ってなよ、意地悪したかっただけ」




紘の腕に自分の手を置く



「お前なぁ…」



ちょっと拗ねたような声を出した紘だったけど、すぐに笑い始めた



あたしも一緒になって笑った