目を覚ますと


ベットの上


「ここ、どこ?」


起き上がると


ベットの脇には健人君がいた



「双葉ちゃん?あぁ!よかった!心配した」


にっこり笑う健人君



「あ、葉くんに電話しなきゃ?」



葉くんきっと心配してる



勉強教えてもらう約束してたのに



行かなかったから



「葉には電話しといたよ、もう来ると思う」



((ピンポーン


「健人君?僕!入るよ」



階段を駆け上がる音が聞こえて



部屋に葉くんが入ってくる



「ごめんいきなりだけど健人君バイバイ」



私の鞄と手を取って走り出す



「わゎわ、健人君ごめんありがとう」


葉くんに引きずられる感じで家を出た




途中の道へ来るとぴたりと足を止める



葉くん



「あのね、双葉ちゃん」



「何?」


息切れしながら話す


「倒れた原因、澪斗なんでしょ?」



「えっ?ち違・・」



言い訳しようとしたら



言葉を遮られた



「澪斗なんだ・・、ねぇ質問していい?」



「いいよ?」



「僕って双葉ちゃんのなんなのかな?」



「えっ?」


いきなりの質問に心臓がドキリと跳ねる



「大切な幼馴染?それともただの友達?」


「そんな事・・、」


聞かないでよ!そう言おうと思っていたら


「僕は昔から幼馴染としてじゃなく」


「大切な一人の女の子として双葉ちゃんの事想ってた」


「僕ね、ずっとずっと双葉ちゃんが好きなんだ」


「双葉ちゃんが澪斗を想うように僕だって、もう何年間も双葉ちゃんだけを想ってきた」


「いい加減気付いてくれない?・・僕だってわかってるよ?」


「君の瞳の中に僕が映ってないことくらい」


「だけど、だけどね、諦められないくらいもう何年も」


「双葉ちゃんの事好きなんだ」


そう言う葉くんの目は潤んでた


今にも涙が出そうな、そんな感じ


「葉くん・・私、あの、えっと」


ダメ思考回路が完全にパンクしてる


何にも考えられない


「なんか、ごめんね?気にしないで?僕のことなんか」


そう言って微笑む葉くんはどこか儚げで寂しそうだった


そんな事言われても気にしないなんてできない


「帰ろっか」


黙ってる私の手を取っていつものように歩き出す



私と葉くんの関係か


なんだか


怖いよ


この関係を壊してしまうのが