健人君と葉くんのお誘いで



生徒会に入る事になった



そのため今日は帰りが遅くなった


私はプリントを先生に渡して



教室に鞄を取りに戻っている途中



玄関で健人君が待っているから



急がなきゃ


小走りで廊下を通り


廊下を左に曲がったら


教室


教室について


入ろうとしたけど


足がぴたりと止まった


「澪・・人?菜乃・・?」



だって、だって


だって、そこには


抱き合っている


菜乃と澪斗がいたんだから


私の声に気付いたのか


2人とも私の方を見る


「菜乃なんで?」


菜乃は私の気持ち分かってる



ハズなのに



「双葉!これは違うの信じて!!」


必死に言い訳する菜乃



「信じるって何を?」


「え?」



「信じるって、何を信じればいいわけ?」


「だから・・その」



「菜乃と友達にならなきゃよかった」


「双葉、言い過ぎじゃ・・」


澪斗の言葉を遮った



「キスしたくせに、澪斗だって本当は」



「本当は?」


「私の気持ち気付いてるくせに」




「もうやめてよ余計なことしないで」



「菜乃の嘘つき、偽善者」


「双葉・・」



「澪斗、さよなら」


「双葉!!」


出ていこうとした


私の腕を掴む


「澪斗、離して」


中々離さない澪斗


「離して!もう、葉くん以外誰も信じたくない」


手を握る力が緩んで


私は澪斗の手を振り払った



鞄を取って


走った



今までで一番速いくらい



玄関につくと



健人君がいて



涙が止まらない



私を見て



「双葉ちゃん!」



走って駆け寄ってきて



抱きしめた




「泣かないで?俺は笑っている方が好きだから」


足がすくんで


立ってられなくなって



目の前が真っ暗になって



あんまり記憶がない