((ピンポーン



インターホンが鳴って



ドアを開けると


目を真っ赤にして泣いてる君



「どうしたの?双葉ちゃん?」


恐る恐る声をかけると



「葉くん、もう私・・私」


大粒の涙が


淡いピンクの頬に



ひと粒ひと粒零れ落ちる


「ひとまず部屋行こっか」


双葉ちゃんの肩を持って


部屋へ行く



「これ使いなよ」


ハンカチを渡す


涙を一生懸命拭う君



やっと最後の涙を拭いて



泣いてる訳を話しだした



「澪斗に・・キスされた・・」


僕は目を見開いた



なんでだよ


澪斗は菜乃が好きなのに


心が澪斗への嫉妬で溢れ出す


「葉くん、もう私壊れちゃう」


ここで君に告白して


澪斗から君を奪ってしまいたい



じゃないと僕も壊れちゃうよ?


「葉くん・・助けて・・・。」


大丈夫、まだ


君の記憶の中の



『葉くん』


で、もう少しいるから