次の日



学校に行くと



家のすぐ近くの曲がり角に



双葉ちゃんがいた



「健人君!おはよう」


にっこり微笑んで手を振る



「おはよ、双葉ちゃんどうしたの?」




双葉ちゃんがいるなんて珍しい


「あぁ、健人君と生徒会の話をしようと思って」


なんだか嬉しい、二人の登校


「じゃあ、行こっか」


「それでね、書記として・・・」



笑いながら話してるけど


本物の笑顔じゃない


「健人君?聞いてる?」



「双葉ちゃん、偽りの笑顔でしょ」



そう聞くと


「あはは、分ちゃうのか・・、」


そう言って目を伏せる


「私ってさ、ダメダメだよね」


隣を歩く双葉ちゃんの背中が小さく見えた


「そんな事ないよ」


「でもっっ・・・、健人君?」



いきなり後ろから抱きしめたからビックリしてるよね



「双葉ちゃん、俺、好き。双葉ちゃんの事」


「健人君?」


混乱してる双葉ちゃん



「でも・・、澪斗とか葉くんとか・・」



また澪斗なの?葉なの?



俺なんか恋愛対象外


君の中の仲の良い男友達でしかない


「ねぇ、俺じゃダメ?」


「ダメってわけじゃ・・ないけど」


そんな顔しないでよ


困らせるために言ったんじゃないのに




「遅れちゃうね、行こっか」


「う、うん」



「あ、あのねなんかごめんね、」




そう言って笑った君は儚げで虚しくて


タイミング悪かったかな



でもさ俺、好きって言ったの嘘じゃない


ねぇ、双葉ちゃん



俺じゃダメですか?