意外。
ただ、メガネ率が高いな。
「では、咲丘さん。自己紹介を」
自己紹介。
不意に、今朝家族から言われた笑顔について思い出した。
いやいや、あり得ない。
「咲丘美雨」
ポツリと、でも聞こえる位の大きさで言う。
「宜しくお願いします」
小さくお辞儀をすると、拍手がきた。
「では、咲丘さんは窓際の1番後ろの席へ」
特等席じゃないか。
私は視線を感じながら、特等席に座った。
・・・。
視線を感じる。
それも右隣から。
我慢してゴリラが話す連絡を聞いていたが、あまりにも長時間見つめられるため右を向いた。
目が合う。
随分とマヌケ面で見る、目を丸くして口を開ける奴。
この男子が、私の隣らしい。
さ・い・あ・く。
「何か」
無表情で話しかける私に、
「咲丘さん、僕たち会ったこと無い?」
え。

