私らしくないことを言ったような気がして、顔が赤くなるのを感じる。
顔が赤いのを隠すように左耳に再びイヤホンを付け、廊下を歩きだした。
コンコン
「失礼します」
無事校長室に着くことができた私は、ウォークマンをイヤホンと一緒にブレザーのポケットに突っ込み、ノックした。
中に入ると、思わず金をかけすぎるんじゃないかと言いたくなるほど、綺麗だった。
大きいテーブルはきちんとテーブルクロスが掛かっていて、その両隣にある少し低いソファーは高級な生地に見える。
「あぁ、咲丘さんだね?」
ソファーに座る2人の男の人。
きっと、校長と担任だろう。
「はい、咲丘です」
1人は、メガネを掛けていて少し頭部がうすい。
もう1人は、肌が黒く顔つきがゴリラっぽい。
「あぁ、そこのソファーに座ってくれたまえ」
向かい合わせのソファーに指を指すハゲのお言葉にあまえ、私は座る。
ハゲが校長で、ゴリラが担任か?
「今日お父さんは、仕事かな?」
何、こいつ。
私を小学生と同レベルに扱うハゲに、苛ついた。
が、
「いえ、父は弟たちの中学へ行っています」
笑顔をうかべいう私は、女優になれると思う。

