ーーーー早めに誰かに聞いた方が早い
この結論にたどり着き、早速誰かに話しかけようとした。
男子は抵抗があるし、上級生は失礼だよな。
考えながら、後ろにふと振り向いた。
「「!」」
幸運なのか不運なのか。
女の子と目が合った。
ボブの黒髪に黒縁メガネと短くないスカートで、いかにも真面目っぽい顔をしているように見える。
上履きを見ると、新品の私の上履きと同じ緑色をしていた。
この子、同級生なのか。
背が小さいが、周りとは違う雰囲気を漂わせる大人びた彼女に、左耳に付けていたイヤホンを取って、私は話かけた。
「すいません、校長室って何処ですか?」
「こ、校長室?」
「はい」
彼女はしばらくフリーズした後、あぁ転入生か、と呟いた。
「校長室なら、この先をずっと真っ直ぐ行ったところですよ」
彼女の指が差す方向に、目を向ける。
・・・先が見えないくらい、遠い。
「ありがとうございました」
軽く会釈して通り過ぎようとしたら、聞こえるか聞こえないくらいかの大きさで、
「同じクラスになれるといいね」
私は首だけ後ろに向けて、
「ありがとう」

