君色【完】







「......」

「じゃ、メールするね~。早く帰りなよ」



固まるあたしをよそに、スタスタとどこかに姿を眩ませていく彼。

...最悪。
どうしよう...。本当に変な人だったら......。


ううん、大丈夫だよね。



あたしは、自分の中で渦巻く邪念から逃げるように
猛ダッシュで家に帰った。