君色【完】









「......絵梨...」




いつまでもそっぽを向いたままのあたしに、颯太はそっと顔を近づけて
あたしの唇に優しくキスをした。




「...颯太......」

「.........どうしたの?」

「......」

「............」

「...さ、最近、全然寝れてなくて...」

「...」

「それで眠くて...えっと......」

「...」




見え見えの嘘。
こんな適当についた嘘、颯太は見破ってるに決まってる。