君色【完】







「どんなに辛くたって、あたしはやっぱり颯太じゃなきゃイヤなの」

「......え...」

「どんなに忘れようとしても、颯太の記憶だけはどうしても...忘れられないの」

「......」

「重い女って思うかもしれないけど......」

「...そんな...」

「......あたしは、気持ちを伝えられればそれだけでいいの。だから、返事はムリにしなくていいよ......」

「......俺は...」

「...」




気がつけば、颯太の目はうっすらと涙ぐんでいた。