君色【完】






だが、それ以外はなにも起きなかった。




「...颯...太?」

「...」

「......」





いまのは、どういうこと?

もうすぐ目覚めるかもしれないってこと...?




「颯太!?颯太、聞こえる?」

「...」





耳元で颯太の名前を呼んでも、なにも返事はなかった。