君色【完】











横断歩道のほうに人だかりができていく。



放心状態のあたしは、なにがなんだかわからなかった。



「......なに...?」




「大丈夫ですか!?」


座り込むあたしに、知らない女の人が話しかけてきた。



「え...はい......」

「立てますか?」



あたしの腕を掴んで、ゆっくりあたしを立たせる。