「企画の仕事に向き合ってくれて嬉しいよ。……いや、僕たちが佐々木さんに頼りっぱなしで企画の仕事に参加させようとしなかったのが大きな原因かな。これ、なかなかいい案だと思うから、前向きに検討していきたいと思う。会議にもひとつの意見として出しておくよ。具体化するには骨が折れそうだけど、佐々木さん次第だよ」
「!」
「頑張って」
「はっ、はいっ! ありがとうございます!」
「あ、でも、今まで通りの仕事も頼むな。佐々木さんがいなかったら、回らないから」
「はい!」
嬉しい……! すごくドキドキしてる。
一歩どころじゃない。何十歩も進んだ気分だ。
……いや、気分じゃなくて、きっと進んでる。
部長があんな風に思っていてくれてたなんて、全く知らなかった。
紀村先輩が言ってた通り、私が企画の仕事に向き合うのを待っていてくれたのかもしれない。
自分たちのせいだ、なんて部長は言ってくれたけど、きっと私に嫌な想いをさせないための言葉だと思う。
私が企画の仕事をするかもしれないなんて、すごく大変なことになってるけど、それ以上に嬉しい。
まだ可能性は低いけど、私が考えたものが世の中に出るかもしれない。
今まで憧れを抱くだけだった仕事ができるんだ。
嬉しさの中に真っ先に浮かんだのは紀村先輩の笑顔。
──先輩に会いたい。このことを先輩に伝えたい。
そう思った。

