「チームに加われるだけで嬉しいです。役に立てるように頑張ります!」
「そうか、良かった」
「はいっ」
部長のホッとした表情に、私も笑顔になる。
「このチームリーダーは佐山くんに任せようと思っていてね。佐々木さんは佐山くんの仕事ぶりを見てきているだろうし、一番慕っているようだから」
「はい。佐山さんにはいろいろアドバイスもらってましたし、この企画書ができたのも佐山さんの力が大きいので、是非お願いしたいです!」
「あぁ。じゃあ、それで進めるから」
「わかりました! よろしくお願いします!」
私はぺこっと部長に頭を下げて、踵を返す。
佐山さんがリーダーならきっと私の理想に近いものを作ってくれる。また、いろいろ教えてもらおう。
「……悔しいだろ?」
「えっ?」
パソコンに向かっていると思っていた佐山さんが気付いたら私の方を向いていて、少し驚いてしまった。
一度パソコンに向かってしまったら、なかなか目を離さない佐山さんなのに、すごく珍しいことだ。
「自分の書いた企画が他人の手に渡るのって」
「……いいえ……と言うのが社会人としてのマナーかもしれませんけど……、正直、悔しいです」
「いや、その気持ちわかるよ。俺も何度も経験してることだし。だからこそ、佐々木さんにはこの企画を最後までやり遂げて欲しくて上に頼んでみたけど……、悪いな。駄目だった」
「! 頼んでくれたんですか?」
「あぁ。佐々木さんがこの企画に力を入れてることはよく知ってたし、俺は佐々木さんが作り上げるべきものだと思っていたから。でも……結局、駄目だったけどな」
「っ」
本当にすまなそうな表情をしてくれる佐山さんの気持ちが嬉しくて、仕事中だというのに泣きそうになってしまった。
佐山さんは私が知らないところで、私のために動いてくれてたんだ……。
そうやって支えてくれる人がいるって、すごく心強いことだ。
……これで気持ちの整理がついた気がする。
佐山さんがリーダーなら、私はそれについていける。

