計画を実行した結果、先輩の反応は予想通りで、すごく悔しがってくれている。
目の前では先輩が「ズルい!」と連発してるけど、悔しがってくれただけで何だか私はにんまりと笑ってしまう。
いつもは私ばっかり悔しがってるんだもん。たまには反撃したっていいよね?
にやけた顔のまま、先輩に目を向ける。
「あっ! 何してるんですか! 先輩ダメです! 梢ちゃんの絵はちゃんと返してください!」
私が嬉しがっている隙を狙って、しれっと先輩が自分の鞄に梢ちゃんからの手紙を仕舞おうとしていた。
慌ててそれを制すると、先輩に不服そうな表情が浮かんだ。
「えー」
「えー、じゃありません!」
ぶぅと口を尖らせて拗ねた顔が子供みたいでかわいい!と思ったけど、それとこれとは話が別!
梢ちゃんから初めて貰ったプレゼントは誰にも渡しません!
たとえ好きな人にも!
先輩は口を尖らせたまま、心底嫌そうに梢ちゃんの絵を差し出してくる。
私は手を伸ばして手紙を掴もうとすると、するっと逃げた。
「!? ちょっと、先輩っ!?」
「あ? あー、はいはい。まったくさきこは仕方ねぇなぁ~。わがままで!」
言い掛かりをつけられながらも再び嫌そうに差し出された手紙を掴もうとするけど、また、するりと逃げる。

