モノクロ

 

……こっ、この状況はどうすれば……っ!?


「……。」


……よ、よし。とりあえず、まずは落ち着いて先輩から離れる方法を考えよう……!

うん、それがいい。

だってこれ以上この体勢だと、心臓壊れちゃうし!

でも、どうやって離れる……?

くすぐりの刑! ……なんて、できるはずない……。

噛み付く! ……とか、絶対に無理に決まってるじゃん!

他に方法は……!?

先輩から離れる方法をなんやかんやと考えるけど、いい方法は思い付かない。

あーもう、どうすれば……!

その時、私の肩を抱く先輩の腕の力がふと緩んだのを感じて、はっとする。

い、今だ!


「! おっと」


隙を狙って私は梢ちゃんにぶつからないようにガバッと先輩から離れ、ビシッと正座をして背筋を伸ばした。

だっ、脱出成功っ! 良かった!

安堵した私がはぁ~と息をついた時、梢ちゃんの声が聞こえてきた。


「あーちゃ? いないいないばぁしてるの?」


梢ちゃんはじっと私の方を見て、首を傾げる。

そこには笑顔がなくて、驚かせちゃったかもしれない、泣かせちゃったらどうしよう!と少し焦った。

梢ちゃんを笑顔にさせなきゃ!と、私は慌てて大袈裟なくらいに笑顔を作る。


「あっ、そ、そう! そうだよ! ビックリしたかな!?」

「うんっ! きゃははっ」


良かった……。笑ってくれた……!