梢ちゃんの目線より少し下になるように、身体を少し屈める。
「梢ちゃんは何歳なのかな?」
「……」
「梢、この前のお誕生日でいくつになったんだっけ?」
「……みっつ!」
梢ちゃんは3の手ができないみたいで、ピースサインを自信満々にどどんと出してきた。
も、悶えます……! かわいすぎる!
梢ちゃんが小脇に抱えているのは、子供たちから大人まで幅広い世代に大人気のゆるキャラ“ふく太”のぬいぐるみ。
ふく太こと“ふーくん”はたぬきの様相で赤い帽子をかぶり、目がまんまるとして愛らしい表情をしたゆるキャラで、私も結構好きだったりする。
丸々としているのに、そのパワーはどこから出るのと聞きたくなるあの機敏な動きはつい見てしまう。
「梢ちゃんはふーくんが好きなの?」
「……」
「梢。ふーくん、好きなの?って聞いてくれてるよ?」
「ふーくん? うん!」
好き、と言う代わりに、梢ちゃんはふーくんのぬいぐるみをぎゅっと抱き締める。
梢ちゃんの腕の中でふーくんは変形しちゃってるけど、ふーくんは笑顔だ。
「私もふーくん好きだよ。かわいいよね?」
「……」
お、私の問い掛けにまたしても無言。
でも、私の姿を映してくれるそのくりくりとしたお目目と表情がかわいいから全然問題なし!

