流れる星を見つけたら

隣の席であくびをする彼をひじで突き、凜子さんのお色直しドレスのゴージャスさに声を出してしまう。。
目に鮮やかな真紅のドレス。
胸元を強調しウエストをギュッと締め、ボリューム感満載。

「マリー・アントワネットみたい」
「小林幸子だ」

彼と同時に言葉が出て
感性の違いを学ぶ。

ラストは余裕で微笑む花嫁と
号泣の花婿。

冷める花婿の母。

引く身内。

それでも温かい雰囲気なのは俺様マー君の人柄のせいであろうか

ごちそうも美味しく
美しい花嫁を見て
よい披露宴でした。

楽しみにしていた二次会
会場は予約の取れないイタリアンの店。
なんせ人がいっぱいなので
時間制でグルグル回る。

ある程度楽しんだら店を出て、次の人達に譲るシステム。

店に入り
除霊のできるシェフに挨拶しよとすると、シェフはいつもの癒し系の顔はどこへやら鬼気迫る顔で厨房で『ソースが焦げる』と、叫んでいる。

挨拶はやめよう
いっぱいいっぱいらしい。

コートをかけ
外の冷たい空気が嘘のような熱気を浴びて、新郎新婦の傍による。

さっきまでの涙はどこへやら
社長はしっかり俺様に戻る。

黒のスーツがイケメンですわ。
今日はカッコいいよ。

そして対になるような
黒のゴズロリドレスの凜子さん。

「2次会のドレスも3着作ったわ」
疲れも見せずおほほと笑う。

余裕の人。