流れる星を見つけたら


次の日

開店前にサンドイッチ占い師のお姉さんがやってきた。

「昨日は楽しかったわね」
思い出しながらのうっとり声

ん?

もしかしたら?

「社長と何かアリました?」
ヤッた?
ヤッちまった?
ヤッてもうた?

目を大きくして聞くと

「失礼ね。まだよ」って笑われた。

なーんだ
って、まだって事はこれからって事か?

「三人でペットショップ覗いて帰ったわ」
ゴズロリ調から一変し
今日は商売モードの和服姿。
両方お似合いですわお姉さん。

そして
お姉さんの占いは本物と理解した。

私みたいな
詐欺師とは違う。

溜め息を出しながら紫色したテーブルクロスをひっくり返し、今日の気分と同じく黒とする。

「例の刑事さん。いい男よね」

「性格悪そう」
昨日の事を思いだすと胃がせり上がりそう。
マジムカついた夜。

「女性不信っぽいけど、性格は可愛いと思うわ。社長の方が可愛いけど」
オホホと笑うお姉さん
どこか魔女のような雰囲気。

美魔女ってやつか?

「嫌いなタイプです。お互いに」
ボゾッと言うと

「それはわからないわよ」
歌うように言われ
私はふと顔を上げると

お姉さんはもういなかった。

やっぱ魔女?
プリンセステンコ―?