最後は私の番だ。
「白石朱里といいます。趣味は旅行で今の女性誌を扱う部署を希望してました!
皆同期なので、お互い助け合っていきましょう!よろしくねー」
こんな調子で社会人として初のランチを同期2人と楽しく過ごすことができた。
お昼休みが終わると社員も慌ただしく動きだしている。
食べ終わったあと担当の永瀬さんに自分のデスクに座っておけ、と言われていたのでおとなしく3人座っていた。
しばらくすると永瀬さんがやって来た。
「皆社会人初のランチはどうだった?」
「楽しかったですよ」
増岡くんが爽やかな笑顔で答える。
「そう、それはよかったわ。
さっそくだけど午前中いなかった編集長が午後はいるから、挨拶に行きましょ。」
編集長か…どんな人だろう。
私が思っていることを増岡くんも思っていたらしく永瀬さんに問いかけた。
「あの…編集長はどんな人なんですか?」
永瀬さんは苦笑いで
「あぁ…あの人は…仕事には凄く熱心よ。でもその分ミスしてしまったら怖いわよ」
「はぁ…」
珍しく矢吹さんからため息が漏れていた。
