小さな小さな恋物語

-智流-


うわー。佑希ちゃんのその顔、ものすごく可愛いよ。


最近こんなことを思う俺は変態か?


「どうかした?」


俺がそんなことを考えてることなんて知らない佑希ちゃんは首を傾げながら俺の名前を呼んだ。


そんな仕草すんなって!

俺は顔が赤くなるのを感じた。


「顔、真っ赤〜」



佑希ちゃんは俺の顔を見て、クスクスと笑いながらからかう。


「からかうなよな」


ブスッとした顔で言うと佑希ちゃんは申し訳なさそうな顔で、謝った。


「でも、智流君だってあたしをからかうんだから、これはおあいこだよ」


日ごろの俺を思い出しながら言った。


俺ってそんなにしょっちゅう佑希ちゃんをからかってたかな?