「佑希?」


物思いにふけってると亜依があたしの名前を呼んだ。


「えっと…なに?」


返事をすると、『もうすぐ卒業式が始まるよ』そう教えてくれた。



一度廊下に出て出席番号順に並ぶ。


あたしは『黒川』だから女子の真ん中の方。亜依は『倉木』であたしの前に並んだ。


本当に卒業なんだ。


しみじみとそう思った。