「あたし……もうどうしたらいいのか分かんない」

「泉……」


翼とも……修ちゃんとも前のように話がしたいのに……。

……楽しく……お喋りしたいのに。

どうしてもそれができなくて……


「翼……今までどんな気持ちであたしと一緒にいたんだろう……」


今までこれっぽっちも気がつかなかった翼の気持ち。


翼はあたしが修ちゃんのことを好きだと知っていて……。

それでも何事もなかったかのようにあたしと一緒にいてくれて……。


……今のあたしにはそんなことできそうにない。


それなのに、翼は……。


どれだけの想いを抱えてあたし達と一緒にいてくれたんだろう……。


「……泉。
あんまり思い悩まないで。
アンタが元気ないと、アイツらも心配するから」

「リナ……」


リナが優しくあたしの頭を撫でてくれた。

その心地良さに思わず目を細めて笑かけようとした……その時だった。


「あ、泉。
おはよ!」


この声……。

すぐに誰のものだか分かったあたしはクルリと体の向きを変えて振り返った。


……そして思わず大きく目を見開いてしまった。