いつもどおりお母さんが私を起に来た。

「早く起きなさい。」そう言って私の布団を剥ぎ取った。

「寒いしまだ眠いし。」私はまた布団のなか潜り込む

お母さんは、ため息をついた。

「あんた、今日から新学期なんだからだらだらしないで、シャキッとしなさいな。」

次は、少し怒った様子で布団を剥ぎ取った。
これ以上抵抗するとさすがに怒られるなと思った私は、眠い目をこすりながら起き上がった。

「たく、、、。」お母さんがあきれた様子で部屋を出ていこうとすると下から

「行ってくる。」とお父さんの声がした。

いつもそうだ。お父さんは、私より早くに朝ごはんを食べて会社へと向かう。
昔は一緒に食べていた。だけど、ある日を堺にお父さんは、酒に溺れ、お母さんを殴り
仕舞には私を殴っていた。
そんな、お父さんに我慢できなくなったのかお母さんは、私が小さい頃に一度離婚した。
そして、数年後、お父さんがまたやり直したいと言ってきた。
当然、暴力を振ったのだからそう簡単にやりなおせるわけではない。

私は、その時中学生。思春期真っ只中だ。当然結婚には反対した。
また、暴力を振られるかもしれないと。
でも、何回か話をいていると反省もしているようで、次第に私も再婚もいいんじゃないか、と思ってきた。

そして、今に至るわけだ。
私は、まだ父を許しているわけでは、ない。
だから、なるべく家の中では、会わないようにしている。