渡邊の代わりに
臨時マネジをやってくれた日から、
1度も沙奈ちゃんに会わなかった。
それは、学年が違くてなかなか会えないのは
分かり切っていることだし、
会いに行かなければ会えないのは分かっている。
「この前は、ありがとね」
「・・・いや!あたしは、別に・・・」
目が合う。
んで、こんなにドキドキしてんだ・・・!?
頭の中で響く、
胸の鼓動で俺は頭が真っ白になる。
沙奈ちゃんは少し顔を赤くしながら、
裕大の方に目を向けてしまう。
「で・・・話って・・・?」
こんな感情になってる場合じゃねぇ。
サッカー部のマネジになってほしいって言わないと―・・・・
首を横に振って、
冷静さを取り戻そうとするけど無理で。
沙奈ちゃんという女の子を見ただけでまた、
同じ事の繰り返しをしてしまう。
大きく深呼吸をする。
いつものように、
いつものように。
「沙奈、こんなん言われて困るかもしんねぇけど
・・・聞いて!!」
「う、ん?」
「サッカー部のマネジになって!!!」
本当に困るような言い方だよ!!
