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お兄ちゃんの分のお弁当を持って
学校に向かっている時、
目の前に准くんが歩いているのが見えた。
あたしは走って准くんの背中を追った。
「准くん!」
「・・・あ、沙奈だー」
「う、・・・お、おはよう!
昨日はありがとう。
それでごめんね・・・」
“沙奈”って言われるとやっぱり恥ずかしいもんだな。
昨日から呼び捨てだし・・・
早く慣れればいいんだけど・・・
「謝んなって!―あれ、裕大は?」
「何か用事があるからって6時位に出てった」
「6時ぃ??何やってんだ「あ!山本くん、おはよー!!」
一瞬あたしの背中が凍りついた気がした。
ううん、気がしたんじゃなくって凍りついたの。
後ろを振り向けなくて、あたしは立ち止まったまま。
