あの後、何であんな事を言ってしまったんだろうと


酷く後悔したの。






部屋を出て行くお兄ちゃんの顔が

いつまでたっても離れなくて。




「なぁ・・・」



「・・・何・・・?」



「訳くらい、俺に話してよ。

誰にもいわねぇ。





つか、聞く権利くらいあるっしょ?」







お兄ちゃん、言ってないんだ。








そのくらい、あたしがマネージャー辞めるのが嫌だったのか、な・・・






「・・・外は暑いから・・・中に入って・・・?」




とりあえず、准くんを家の中に入れて、

今朝の事を話す事になった。





家の中に入っても、

お兄ちゃんはあたしから離れようとはしなかった。






「おい、裕大・・・

沙奈ちゃんお前がくっついてて大変そうだぞ?」




「・・・っせー・・・」





「いいの、准くん。

あ、でも着替えてきなよ。

汗かいたでしょ?」




「ん・・・」







名残惜しそうに離れて部屋に着替えに行く。












あたしは准くんに麦茶を出して椅子に座る。















「で、何があったの?」





「実は・・・」









あたしは、准くんに今朝の事を話した。







話している最中にお兄ちゃんも2階から降りてきて、


あたしにくっついて離れなかった。













准くんは、何も言わずただあたしの話を聞いて、頷いていた。