「でも…いつも誰かがいるから…無理だよ」

とりまきの女の子だけじゃなく、男子にも人望がある竹内君は友達も多い。

だからか

一人になったところなどほとんど見たことがないと言ってもいいくらいだ。

「私がいつでも呼び出してあげるけど?」

「……有紗ならやりそうだね。でも……まだ…いい」


私がそう言うと

「あっそ!ま、気が変わったらいつでも言いなさいよ」

そして有紗より背の高さが10㎝以上小さい私の頭を撫でながら笑った。



だけど――…

人生はわからないものだ。


チャンスは突然訪れた。