「そして、どっちも龍太だ」

沖本君のそんな言葉に妙に納得してしまった。

そうなんだよね…

どっちも龍太なんだ。

そして情けないことに私はどっちの龍太も好き…なんだよね。



「でも――…龍太にとって琴葉ちゃんは…特別なんだと思うよ」


「え――…?」




予想外の彼の言葉に戸惑いを隠せなかった―――。