龍太が着替える様子を見ながら私もゆっくりと起き上がった。

「琴葉はもう少し寝てろよ」

「ううん、大丈夫よ。もう目覚めたし…」

やっぱりちゃんと見送りたいし…。

いつか…

いつかこんな風に毎日あなたを朝、見送る日が来るのかな…。

さっき…龍太…何気なく言ってたけど。

あれってけっこう期待しちゃう言葉だよ…。


身支度を整えると

コーヒーだけを流し込み玄関へとむかう龍太。

ふと足を止め―――