「妙なとこで真面目だよね、竹内って」

「んー…そこがアイツのいいところでもあり、悪いところでもあるよな」

「……」


昼休み―――…。

最近では沖本君も一緒にお昼を食べるようになった。


龍太がN.Yに行く話はこの学校では有紗と沖本君しか知らない。

どうやら沖本君は私より先に龍太からそれとなく聞いてはいたみたいだけど

はっきりと行くと聞いたのは年が明けてから。


「龍太も…早く会いたいって、きっと思ってるはずだよ?」

「…うん」

わかってる。

わかってるけど…。

左手薬指に収まる指輪を見つめて溜め息を吐く。


私達を繋ぐはずのしるし――…。


でも今はその輝きが鈍く感じるのは…私だけだろうか。


龍太のそういう意志の強さというか、真面目さは立派だと思うけど…。